第9章 退紅(あらそめ)scene3
少しだけ手足が動くようになってくるころ、また智くんは俺の中に入ってきた。
今度は最初ほどの圧迫感は感じなかった。
「ああっ…智…」
「ごめん、翔っ…」
ぐいっと腰を持たれると、突き上げられた。
その動きに身体がびくびくと反応してしまう。
「凄い…感じやすいんだね…翔」
「やだ…恥ずかしいから言うな…」
俺に覆いかぶさって、顔を見ながら智くんは腰を振っている。
ぽたりぽたりと汗が落ちてきて、肌を滑っていく。
震える手を伸ばして、智くんの頬に触れる。
こんなことされてても、愛おしくて愛おしくて…
「気持ちいい…智…」
初めてだから、分からない。
だけど、中にいるのが智くんだと思うと、身体の奥が疼くような感覚。
次第にそれは、俺の脳を快感で侵食していった。
「あっ…ああっ…ね、智…」
「ん…なに…?」
「握って…俺、手がまだうまく動かない…」
「うん…」
ぎゅっと智が俺を握った。
「も、イキそう…智…」
「わかった…一緒にイこ…?」
智くんの動きが今までないものになって。
ガクンガクンと揺さぶられて、意識が飛びそうになった。
「あっ…ああっ…さと、智っ…愛してるっ…」
「翔…愛してる…翔だけだよっ…」
叫ぶように言うと、俺達は同時に果てた。