第9章 退紅(あらそめ)scene3
智くんの動きが早くなる。
俺を握ってる手の動きも早くなってくる。
「ごめん…翔、ごめん…愛してる」
激しく揺さぶられているのに、智くんの声は鮮明に聴こえる。
なにに謝ってるの…何を謝ってるの…
「あ…翔…ごめん…気持ち良い…」
「さと、し…」
ぎゅっと俺を抱きしめると、智くんの口から吐息が漏れた。
それは本当に気持ち良い時に出る吐息だった。
かあっと体の中が熱くなった。
「あ…翔くん…締めたらだめだって…」
「え…?わかんな…ぃ…」
俺の上で雄の顔してる智くん…
こんな顔、初めて見た。
「だ…めたい…」
「え?」
「抱きしめたい…」
智くんが驚いて目を大きく開いた。
「抱きしめたい…智…」
でも手がしびれて上手く動かなかった。
「愛してる…智…」
「翔…」
智くんが俺を起こしてぎゅっと抱きしめてくれた。
俺の腕を自分にまわしかけて、微笑んだ。
「ほら…翔に抱っこされてるよ…」
智…綺麗だ…
智くんが俺の頬にキスをする。
そのままゆっくりまたラグに寝かされて、身体中キスをしてくれた。
キスする感覚は俺の吐息をたくさん吐き出させた。
「気持ちいい?翔…」
頷くと、智くんはもっともっとキスしてくれた。