第9章 退紅(あらそめ)scene3
目が覚めたら、メンバーが戻ってきてた。
スタッフさんやマネージャーが入り乱れてガヤガヤしてる。
ふとソファの前のテーブルに目を遣ると、雑誌が置いてあった。
暫く見つめて、手にとった。
「あ…翔ちゃん!」
雅紀が雑誌をひったくっていった。
「なんだよ…見てもいいだろ?」
「…何いってんの…だめにきまってるでしょ…」
「なんで?置いてあったんだもん」
「翔ちゃん…」
しょうがないから立ちあがった。
「なんか俺が見ちゃいけないものでもあんの~?」
「だから…」
「あ、もしかして麻里奈のこと?」
「え?」
「もう、終わった話なんだから気にしないでくれよ…な?」
「翔ちゃん…?」
雅紀の肩をバンバン叩いた。
「もう何年前だと思ってんだよ~!しかも今は人妻だぜ?」
「違うって…もうっ!なに言ってんだよ!」
「冗談冗談…」
突然、雅紀は俺の腕を引っ張って楽屋を出た。
「ちょっ…雅紀?」
「どうしちゃったの!?あんな冗談言って、リーダーが喜ぶとでも思ってんの!?」
廊下でものすごい剣幕で怒られた。
「へ…?なんで智くんが…?」
「いい加減にしろよ!いくら俺でも怒るよ!?」
「いや…待ってくれ…本当にわからないんだけど…」
「え…?」