第7章 ショコラscene3
「だったらニノも犬になってたんだろ?」
「えっ…そんなぁ」
松潤につっこまれてニノが情けない声を出す。
今日は松潤は後部座席に座ってる。
前の座席に先生と奥さんが乗っているからだ。
「二宮さんは黒ととっても相性がいいんですよ」
奥さんが後ろを振り返る。
「それ、どういうことなんですか?」
俺が訊くと、奥さんはころころと笑った。
「波長が合ってるというか…だからすんなり黒は二宮さんと同化したんですよ」
「あー…そっか。雅紀の中に入った時は、結構時間掛かったもんな」
翔ちゃんが顎に手をあてて頷いている。
「俺、犬じゃないもん!」
ニノが叫ぶように言うと、車内は爆笑に包まれた。
武蔵野御陵に着くと、皆で昭和天皇の陵に歩いた。
「黒、まだ居るかな」
「居るよ。きっと」
翔ちゃんは微笑む。
初めて来る二人はきょろきょろしながら歩いてる。
「あ、居た。黒」
リーダーが走りだした。
ニノはちょっとびびって翔ちゃんの後ろに隠れた。
翔ちゃんはふふっと笑うと、ニノの腕を掴んだ。
「ニノぉ…雅紀の唇、柔らかかったろ?」
「んなっ…」
「気持よかった?」
「だっ…だから目ぇ閉じてろって言ったのに…!」