第7章 ショコラscene3
先にニノの目が覚めた。
「ふえ…?」
「ニノ…大丈夫?」
「俺…え?俺?あれ?」
「よかった…ニノだあ…」
思わずガシっと抱きしめた。
「ぐえ…」
「ありがとう!ありがとうね!ニノぉっ…」
「ちょっ…苦しいっ…力加減バカ男!」
「ニノぉぉぉぉぉ!」
ボカッと殴られて、俺は畳に倒れこんだ。
「あ…主人が戻ってきたみたいですね…」
奥さんが立ちあがって座敷を出て行った。
「相葉さん…俺、どうしちゃったの…?」
「うん…ニノねえ…犬になったの」
「へっ!?」
「あの…ほら、前にさ俺に取り憑いた犬の話したじゃん?あの犬がニノに取り憑いたみたいなんだよね…」
「へ?へ?」
「そんで、翔ちゃんの身体からあの子追い出してくれたみたいなんだ…」
「えええっ…俺、なんにも覚えてないよ!?」
「うん…でも、ニノのお陰なんだ…ありがとう」
正座して頭を下げたら、ニノが慌てて頭を上げた。
同時に襖が開いて、行長先生が入ってきた。
「ああ…すっかり良いみたいですね…よかった」
翔ちゃんを見ると、先生は微笑んだ。
そして、ニノの顔を見てぷっと噴き出した。
「なっ…なんですかっ」
「いえ…どうも二宮さんと黒は相性がよかったみたいですね…」