第7章 ショコラscene3
ニノがメールをもう一度読み返す。
「豊洲病院!」
「えっ…先生っ…」
「わかりました。豊洲病院ですね…」
先生は遅い昼飯をかっこむと、立ちあがった。
「私、行ってきます」
「あ…俺も行きます!」
「相葉さんは、櫻井さんについていて下さい。今、衰弱が激しくて、櫻井さんを動かすことはできません」
「えっ…」
「うちの家内がいますから…大丈夫です」
「わかりました…」
先生は奥さんを見た。
「それじゃ、後は頼んだよ」
「わかりました…お気をつけて…」
「彼女は少し心を開いているから、目が覚めたら、おまえも何か話しかけなさい」
「はい…」
「女同士のほうがいいかもしれんな」
「ま…こんなおばあちゃんなのに…」
「そんなことはない。お前はいくつになってもかわいいんだから」
さらっと先生は恥ずかしいことを言って座敷を出て行った。
あとに残った奥さんは真っ赤だった。
「ちょ、ちょっと櫻井さんの様子を見てきます…」
奥さんは座敷を出て行った。
「…なんかいいご夫婦だな…」
「だろ…?俺、あの人達、大好きだよ…」
ニノはまたメールを見た。
そして紙束をもう一度見た。
「さ…飯田美々子さん、どうする…?」