第7章 ショコラscene3
午後になると事務所の人間が数人、先生のお宅へ来た。
俺に事情を聞いて、なんとも言えない顔をして帰っていった。
芸能界はこういう話は珍しい話じゃない。
それに、進んでこういう話を受け入れてる部分もある。
幽霊の憑いている芸能事務所や劇場は繁盛すると言われているからだ。
実際目黒区にある業界最大手のHプロは、現在のビルに移転する決め手になったのは、幽霊が居るからだという。
だから誰も俺の話をバカにはしなかった。
事務所からは俺にだけでも仕事をしろと言ってきたけど、奥さんがそのような状態じゃないと話してくれた。
「すいませんでした…奥さん…」
「いいんですよ。相葉さんは櫻井さんのことだけ考えていて欲しいんです。だから、負けちゃいけません」
「…ありがとうございます…」
そうだ…嵐の皆も応援してくれてるのに…
ほんと俺、弱いな…翔ちゃんだってきっと頑張ってる…
俺がしっかりしないと…
「奥さん、昼飯頂いていいですか?」
奥さんはニッコリ笑うと次の間を出て行った。
時間が経つのが遅い…
時計をみたらまだ3時だった。
立ちあがってお手洗いに行こうとしたら、玄関の呼び鈴が鳴った。
奥さんが玄関で対応する声が聞こえる。
ニノだった。