第7章 ショコラscene3
俺達も…こんな夫婦になりたいな…
それから先生は部屋を出て行って、奥さんが俺にお茶を出してくれた。
「それはミントのハーブティーなんですよ…気合、入りますよ」
ツンとした爽やかな匂いが鼻孔に広がる。
頭が少しすっきりした気がする。
「奥さん、俺、頑張ります」
「ええ…私もできることはしますから…」
奥さんも視える人だから、きっと彼女の姿も…
「あの…美々子って人、どんな女性なんですか?俺、一瞬しか見えなくて…」
「え?見た目がってこと?」
「はい」
「そうねえ…」
奥さんは暫く考えこんだ。
「若い人ですね…だけど、高校生程は若くない…」
「20代の前半くらいですかね…?」
「そうね。そんな感じ。後は…髪が長いわ…前髪が眉の上で切り揃えられてる…」
そんな女性は俺の周りには居ない。
やっぱりテレビの向こうにいるファンの娘なのか…
「気の強そうな感じね…とても意志の強そうな目をしてるわ…」
「わかりました…どうやら俺の知ってる人じゃないです…」
「そう…」
それから生霊とすでに霊魂だけになった人の違いを聞いた。
「生霊のほうが、より望みがリアルね…即物的っていうか…」
「即物的…?」
「生々しいの…」