第6章 ノクターン
その後、専務やらなにやら…事務所の偉い人間が勢揃いして、いろいろと話しをしていった。
とにかくニノのこの件は、徹底的にもみ消すということだった。
ニノには暫く休んで貰って、その分俺達でカバーする。
その間に、どうにかニノを立ち直らせるってことだった。
アカデミー主演男優賞の最有力候補。
そして日本を代表する映画監督には迷惑を掛けられない。
事務所の面子が掛かってる。
どうにかニノを…
この役員室にはいろんな思惑が渦巻いていたけど、俺達はニノをどうすることもできない。
ニノが立ち直ろうとしない限りは…
そのまま解散になって、事務所を出た。
メンバーは沈んだ面持ちで車に乗り込んだ。
「ニノに会えないの?」
相葉ちゃんがチーフに話しかける。
「暫く、無理だろうな…」
「お見舞い行っちゃだめ?」
「…そっとしといてやれ…相葉…」
「でも…なんかしたいよ…俺…」
目を真っ赤にして、下を向いている。
「雅紀…」
隣の翔ちゃんが相葉ちゃんの頭をぽんぽんとなでた。
「待ってようよ…ね?」
「翔ちゃん…」
潤がシート越しに後ろを向いた。
「俺達の出番が来たら、その時はがんばろうよ…」