第6章 ノクターン
そこから先のことは、映画を見ているようだった。
まるで現実味がない。
リビングのテーブルの上には遺書があった。
勝手にそこで死んでいたのは、彼女だった。
当て付けだったんだろう。
大野さんが全てやってくれて、俺は彼女の顔しか見てない。
それも搬送されるところしか。
警察の人がきて、俺の部屋を調べて回る。
自殺だとわかっていても、医師がいるところ以外で人が死ぬと、必ず警察の捜査がはいるのだ。
捜査はすぐに終わって、警察が引き上げていった。
後から到着したマネージャーたちは俺と大野さんを取り囲んで、電話をしまくっている。
ふわふわして、目の前にスクリーンがあるようで。
大野さんはそんな俺の傍にずっと居た。
「大野帰っていいぞ」
チーフにそう言われても、大野さんは動かなかった。
「ニノ、家に連れてっていい?」
「でもお前明日…」
「いいんだ。寝るだけだから」
マネージャーたちは、俺の顔をみると諦めたような顔をした。
「じゃ、頼む」
「二宮さん…」
俺のマネージャーは泣きそうな顔で俺を見てる。
「お前は明日、オフにしとくから。いいな。二宮」
「はい…」
「それから、この部屋は今日から俺たちが預かるからな」