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カラフルⅢ【気象系BL小説】

第6章 ノクターン


それから後、何をしていたのか思い出せない。
女は面会には来なかった。
マネージャーも、俺になにも話してこなかった。

大野さんも俺には何も言わない。
帰りの飛行機で隣に座った大野さんは、俺をみてにっこりわらうと、寝てしまって…
一体、あの女が何をしに来たのか全然わからなかった。

日本に帰ったら翔さんから連絡があって。
大野さんに処分が出たと告げられた。

女を、妊娠させたと。

携帯を持ってる手が震えた。
違う…違う…あれは…
あれは俺の子供だ。

大野さんはちゃんと避妊してた。
俺が…
でも言えなかった。
喉が潰れたように俺は声を出せなかった。

急いで大野さんに連絡したけど、電話には出てくれなかった。
その後も、暫く仕事では一緒にならなくて、ずっと大野さんには会えなかった。
じりじりと心が擦り切れていく。

大野さんが…俺の罪を被ってくれた。

そうとしか思えなかった。

やっと会えた時…
大野さんは俺の目をまっすぐ見て、そして笑った。
何事もなかったかのように。

俺はその顔をみたら、なにも言えなくなって。
ただ下を向いて泣いた。



新宿のルノアール。



そこで流れていたのは、ショパンのノクターンだった。






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