第6章 ノクターン
「やっ…何すんだよっ…」
そう言った瞬間、大野さんは笑い出した。
「冗談だよっ…何、マジになってんの…」
ゲラゲラ笑い出したから、顔が真っ赤になった。
「もっ、もうっ…大野さんのは冗談に聞こえないんだよ!」
「そおかあ?男になんて抜いて貰いたくねえだろ…」
涙を流しながら、大野さんは笑い転げていた。
この時の言葉が…ずっと忘れられない。
結局、そのまま碌に眠れなくて俺は東京に戻った。
自宅に帰ってすぐに俺は、自分で抜いた。
いつもは雑誌を見ながらするのに、この時は原くんの部屋から聞こえた女の声を思い出した。
でも最後の最後で思い出したのは、大野さんの匂いだった。
それから、急に自分の世界が色褪せたように感じた。
事務所を辞めようか、本気で悩んだ。
同じく、学業に専念したいから辞めたいという翔さんと一緒にいつ辞めようかと話たりしてた。
相葉さんは主演のドラマなんかやって喜んでたし、相談できなかった。
そうこうしてるうちに、デビューの話がきた。
京都から帰ってきた大野さんも、この話に入っているという。
あれから大野さんと上手く喋れなくなってて…
増々俺は、事務所を辞めようって気になってた。