第3章 チェリー・ポップ
翔くんも俺の腕に重ねて、かずを抱きしめた。
「ニノ…俺も…ここに居る…」
二人で、じっと抱きしめた。
かずの涙は止らない。
「うっ…くっ…傍に…いて…?」
途切れ途切れいう言葉に、二人で頷いてやる。
「居るから…な…?」
震える背中を翔くんが擦る。
俺はかずの手をぎゅっと握りしめる。
「安心、して…?かず…」
そう言うと、だんだん泣き声が小さくなっていった。
気を失うようにかずが寝てしまうと、俺達は目を合わせた。
「翔くん、明日収録だろ?」
「うん…」
「俺、明日オフだから泊まるよ」
「え…?」
「だから翔くんだけでも家に帰って休みなよ…」
「智くん…」
「任せて…?ね?」
そういうと、翔くんは目を閉じてため息をついた。
「頼むね…」
翔くんは明日はかずがオフになったことや色々俺に教えてくれて帰路についた。
「ニノ…精神科に連れて行ったほうがいいかもしれない…」
「うん…」
名残惜しそうに翔くんは帰っていった。
俺は部屋に引き返すと、洗面所に入った。
タオルを濡らして寝室に入ると、かずの顔を拭った。
「保冷剤あるかな…」
キッチンに立とうとした瞬間、手首を握られた。