第2章 グレイscene3
「ニノっ!?」
ばさっと音を立ててカーテンが開けられた。
「てめえ…何してんだ!?」
衣装さんの身体が吹っ飛んで行った。
「おい…てめえ…ニノに何しやがった…」
倒れてる衣装さんの身体を片手で持ち上げて、更に翔ちゃんは殴りつけた。
「翔ちゃんっ…」
「…ニノっ…」
慌てて俺を抱き起こすと、翔ちゃんは上着を掛けてくれた。
「もう大丈夫だから…」
「翔ちゃん…怖かった…怖かったよぉ…」
「うん…うん…大丈夫…大丈夫だから…」
背中をぽんぽんと叩かれて、やっと落ち着いてきた。
マネージャー達が戻ってきて、翔ちゃんが説明すると、衣装さんを何処かへ連れて行った。
「落ち着いた…?アイツ、もう来ないからね…?」
「うん…」
ぎゅっと翔ちゃんに抱きつくと、やっと心が落ち着いた。
その日の収録は2本撮りで。
皆にはこんなことがあったのを秘密にしてもらって、なんとか最後まで撮り終えた。
マネージャー命令で即刻うちに帰ることをになって、翔ちゃんと一緒に送迎車に乗せられた。
「ごめん…ニノ…」
「え…?」
車の中で、翔ちゃんは俺のこと抱き寄せてくれた。
「一人にしちゃってごめんな…?」
「そんな…だって…あんなの予測できないもん…」
それに…俺、ちょっと感じちゃったし…
あんなことされたのに…
車は翔ちゃんのマンションについた。
俺たちを下ろすと、ゆっくり休むようにとマネは告げて去っていった。
翔ちゃんの部屋に入ると、玄関でいきなり押し倒された。
「しょ、翔ちゃんっ!?」
「…なにされた…?」
「え…?」
「なんでお前…あんな顔してたんだよ…」
「あんな…顔…?」
ぐいっと顎を持つと、俺の唇をキスで塞いだ。
「…感じてただろ…?お前…」
「そ…んな…」
言い当てられてぎゅっと目を閉じた。
恥ずかしい…あんなことされたのに…感じてしまった…
翔ちゃんの顔が見られない…