第2章 グレイscene3
この日は夜に、翔ちゃんとご飯を食べに行く約束をしていた。
ロケが終わって夕方に代官山に集合。
「あれ…雅紀…?」
「ん~?」
「またよく眠れてないの?…顔が死んでる」
「あ…そんなこと…」
翔ちゃんのブランケット借りたのに、うまく眠れないなんて言いたくなかった。
せっかく翔ちゃんが貸してくれたのに…
翔ちゃんの車に乗り込みながら、顔をちょっとだけ逸らしてしまう。
「心配しないでね?大丈夫だから」
「お前なぁ…」
翔ちゃんは急に方向転換した。
「え?どこいくの?店…」
「そんなのいいから」
黙って運転してる顔はちょっと怒ってるように見えて…
「翔ちゃん…?」
「ん…」
「ごめんね…せっかくブランケット貸してくれたのに…」
「そんなこと…いいんだって…」
気がついたら俺の家に着いていた。
そっか…今日はもう解散か…
せっかく翔ちゃんとご飯食べられると思ったのに…
「ごめん…ご飯の予定だったのに…」
「だからなんでさっきから謝ってるんだよ」
「え…?」
「しょうがないだろ?体調のことなんだから。ほら、行くぞ」
「え…?」
客用の駐車場に車を停めて、翔ちゃんはさっさと車を降りていった。