第62章 モノの子scene5
それから暫く、翔鬼とぼくと子鬼たちはその洞窟で暮らした。
翔鬼は身体が回復すると、潤鬼と村のモノたちを探しにでかけた。
帰る度に憔悴しきってる。
潤鬼の身体は、一番最初に持って帰ってきた。
雅鬼の身体が眠る穴に、一緒に寝かせてある。
ふたりとも眠っているかのようだった。
翔鬼は帰って来る度、ぼくを激しく求めた。
その度、ぼくの身体は熱くなる。
ぼくはまだ不安定で、修羅のままの姿でいることはできなかった。
普段はぼくの姿に戻ってた。
抱かれる時だけ…修羅になる。
こんなに求められたことはなかった。
翔鬼はぼくの全てになっていた。
同時に、ぼくの心は知らない女に支配されていく。
修羅がぼくを侵食していく。
ぼくは修羅になると決めたのだから、それはいいことなのだけど。
時々、ぼくは自分が誰なのかわからなくなった。
ぼくが修羅になったら…
ぼくはどこにいくの?
今までのぼくは…
雅鬼が好きだと言ってくれたぼく。
潤鬼が守ってくれたぼく。
どこにいっちゃうんだろう…
朝方、そんなことを思いながら、翔鬼の腕で眠りにおちる。
翔鬼はわかっているのか、ぼくの頭を撫でながら、ぎゅっと抱きしめてくれる。
ここだけが、ぼくの安心できる場所だった。