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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第58章 モノの子scene1


「ね、触って?」


雅鬼はぼくの手を取って、頭へ載せた。


「あ…」


「俺、本当のモノになるよ」


そう言うと真顔になった。


雅鬼のあたまにはコブが一つ。


「早くこないかな…そしたらお前を守れるのに…」


「雅鬼…」


「…じゃあ、行くね」


止める間もなく、雅鬼は駈け出した。


「雅鬼っ…!」


雅鬼の足音が聞こえなくなったら、後はただ静寂。


水の滴り堕ちる音しか聞こえない。


どうしてぼくはあいのこなの…?


どうしてこんなとき、皆と一緒に戦えないの…?


なんで潤鬼はぼくを作ったの…?


なんでぼくが修羅になるの…


背中の星紋が痛い。


燃えるように熱い。


どうして今、こんなにも役立たずなのに、修羅を感じさせるんだ。


目が慣れてきて、やっと回りが見えてくる。


子鬼たちがぼくを遠巻きに見ているのが見えた。


子鬼は戦えないから、こうやってぼくと隠れているしかないんだ。


「おいで…子鬼たち…」


そういうと、子鬼たちはぼくの足元に群がった。


「和鬼!こわい!」


「大丈夫こわくないよ…ぼくがいるから」


「和鬼といればこわくない!」


「そうだよ。皆が守ってくれるからね…」


「和鬼、いつ修羅になるの?」


「わからないよ…」


星紋が痛い。





【つづく】
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