第55章 らじゅべりまろんscene2.5
ラズベリside
「翔ちゃん…翔ちゃん…」
「ん…?なあに?智くん…まだ5時じゃん…」
眠そうな目を擦って、翔ちゃんが起きてくれた。
「ちょっと、こっちおいで」
窓辺に居る俺の方へ手招きする。
翔ちゃんはキングサイズのベッドから降りるとぶるっと震えながら、俺のそばまで来る。
着ていた綿入れを翔ちゃんにかけてあげると、ふわっと微笑んだ。
「みてごらん」
そう言って、窓の外を指差した。
「わ…凄い…」
東京の夜には珍しく、満天の星空が広がっていた。
翔ちゃんちの隣は、おいなりさんの杜があるから比較的辺りが暗いんだ。
だから星も見えやすい。
そっと肩を引き寄せると、そのまま翔ちゃんは俺に凭れてきた。
俺達はじっと星空を見上げている。
「綺麗だね…」
そういう翔ちゃんの横顔。
星明かりに照らされて、もっと綺麗だと思う。
そっと翔ちゃんの髪に顔を埋めてキスをする。
翔ちゃんは俺を見上げて、照れくさそうに笑った。
「今度、星を見に行こうか」
「うん。行こう」
翔ちゃんの素敵な提案。
「楽しみにしてるね。智くん」
「うん…俺も」
そのままいつまでも星空を見上げ続けた。
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