第50章 ラズベリーscene4.5 その2
大野さんたちが、翔さんのお父さんに交際を反対されていると知ってから、潤が張り切ってる。
家に帰ってくると、旅行のパンフレットをたくさん持ってる。
「今日さ、聞いてきたんだけどフィジーにいい教会があるんだってさ!」
子供みたいに頬を赤らめて、パンフレットに見入ってる。
かわいいなと思う。
「ね、和也、どう?」
そう言って差し出されたのは、青い空の下に佇む古びた教会。
南国の雰囲気にとてもあってて、その白さがとても鮮烈だ。
「いいんじゃない?凄いね」
「ここ、あんまり日本人も来ない地区だからさ、穴場なんだって」
「へえ…凄いね」
「友達が、旅行代理店に勤めててよかったよ…こういう情報って貴重だからね」
あくまでも隠密で行動しなきゃいけないことだから、そういうコネがあることは大事なことで。
潤の交友関係の広さには、毎度驚かされる。
「…フラワーシャワーが似合いそうだね」
「え?」
「あ、なんかさ。この青い空と白い教会の前にいる二人を思い浮かべたらさ。フラワーシャワーが似合うなって思って」
「和也…」
「だめ?」
「いい!それしようよ!南国の花ってきれいだし!」
そう言って、潤は俺を抱きしめた。
ぎゅっと力が入った。