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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第41章 哀婉scene5


翔が事故に遭って、死にそうだったことも、長い間こなかったことも、もうどうでもよくなった。


今はただ、この眼の前にある熱い熱い快感に応えるだけ。


「翔…待ってた…」


「ありがとう…智…」


「お願い…今日は一晩中…」


「うん…今日も明日も…」


「え…?嬉しい…」


「お前が望めば、ずっと…」


「え…」


「ずっと、傍にいてほしい」


急に怖くなった。


また、失いたくなかった。


「だめ…」


心とは裏腹な言葉が滑り出る。


「智…俺、待ってるから…」


目を逸らすと、翔の唇が首筋を舐めた。


「俺を好きになってくれるまで…待ってるから…だから、真剣に考えてくれないか」


真剣な声だった。


「智と一生、一緒にいたい」


「翔…」


嬉しかった。


今すぐ”うん”と言いたかった。


でも、できなかった。


怖かった。


また、いなくなるんじゃないかって思って。


「俺は、誰も…」


「それでもいい。今は…」


優しく俺を見つめると、微笑んだ。


「ずっと、待ってる」


その透明な笑顔に、どす黒い俺は似合わない。





闇しか見えなかった。




【つづく】
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