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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第40章 哀婉scene4


智の手が頬に触れたのを合図に、俺達は快感の淵へ堕ちていった。


初めて抱く男の身体。


同じ男だから、どうすればいいのか手に取るようにわかる。


いつもよりも感じた。


俺が貫くと、背を反らして快感に浸る姿が、一層俺を熱くした。


何度も何度も攻めたてて、智を果てさせた。


その体から、孤独を追い出してやりたかった。


孤独は俺だけが噛みしめていればいい。


そう思った。


荒い息をつきながら、俺を見上げる姿が消えそうで。


おもわず俺はまた抱きしめる。


まるで幻を抱くように。


「智…本当に生きてる…?」


「なんだよ…俺、幽霊なの…?」


消え入りそうな声で、答えた。


「どこにもいかないで…智…」


「ふふ…俺は、いつでもここにいるよ…」


笑いながら、俺の背中を撫でてくれた。


男を一人買うだけで、こんなに満たされるなんて…


「智…俺…」


突然、智の身体が離れていった。


言いようのない孤独が、俺を襲った。


急に口に智の手が伸びてきて、俺の口の中に何かを放り込んだ。


甘い…


「なに、これ…」


「金平糖…これ舐めると、幸せな気分になるよ…」


儚げに笑うと、きゅっと目を閉じた。


「和也にあげるよ…」


なにか、この金平糖は特別なものなのか…


それを俺にくれるなんて…


「ありがと…智…」


きゅっと抱きしめると、涙を零した。




朝、その娼館を出る。


全部、夢だったんじゃないか…


なのに、俺の心の孤独はすっかり消えていて…


濡れてふにゃふにゃになった革靴を見つめる。


俺、どうしちゃったんだろ…


智のことばっかり、考えてた。




もう、傷つきたくないのに…





【つづく】
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