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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第39章 哀婉scene3


租界の中の一際明るい区画。


そこに足を踏み入れるのは、何回目だろうか。


もう殆どの娼館には行った。


でもどこにも俺の抱ける女は居なかった。


日本人もたまにいたけど…


どれも学がなくて、話も面白くない。


下品で、媚ばかり売る。


嫌気がさして、抱くのをやめてしまう。


日本はこうじゃなかった…


毎夜、銀座のカフェで女給達と盛り上がったことを思い出す。


少なくとも、ここにいる女よりは学があった。


やっぱりここは外国で。


上海なんだ。


歩いているうちに、区画の外れまできてしまった。


みあげると、他とは違う妖しい輝きの娼館。


今日は、ここに入ってみよう。


中に入ると、蝶ネクタイの男が歩いてくる。


「いらっしゃい。初めて?」


カタコトの日本語。


「ああ。いい女いる?」


「いるよ。女も男もね」


そういうと俺にウィンクした。


「よせ…そんな趣味ない」


男はにやっと笑うと、俺の先に立って歩き出した。


「ここに来る男、みんな夢中になる男がいるよ」


「そんな馬鹿な…」


にやっとまた笑うと、一番奥の扉を開けた。


「お客さん、運がいい」


中を覗くと、しどけなく座る、小柄な男が見えた。

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