第38章 哀婉scene2
みるからに男なのに…
少年のような細い体躯。
でも全身になにか色気を漂わせてて。
思わず引き寄せられた。
俺の手を取ると、智は妖艶に微笑んだ。
「忘れさせてあげる…」
そう囁くと、俺の耳朶に噛み付いた。
男となんて寝たことはなかった。
でも、その夜の俺は…
智に導かれるまま、何度も智の中で果てた。
「ああっ…ねえっ…智っ…」
「なに…雅紀…」
「俺っ…キミのこと、好きになってもいい…?」
「だめ…俺は…誰のものにもならないの…」
そういって、きつく俺を締め付けた。
「なんでだよっ…ああっ…智っ…」
「雅紀…我慢して…」
俺の口を吸うと、智は切なげに眉を寄せた。
「もう…傷つきたくないの…」
それだけ言うと、激しい腰つきで俺を追い詰める。
「ああっ…智っ…俺はっ…」
「もう、言わないで雅紀っ…」
「ああっ…好きだっ…好きだ智っ…」
あっさりと搾り取られて、俺は果てた。
智の白濁が俺の手のひらに溢れてた。
それを舐めとると、切ない味がした。
「雅紀…」
儚げに俺の身体に手を回す智には、もう春麗の残像なんて見えなかった。
【つづく】