第6章 華落
パチパチと、篝火の燃える音がする。
境内は、シンと静まり返り。
篝火の爆ぜる音だけが、響いている。
「ん…ぁ…」
身体を捻ると草履の下の砂利が、滑って軋んだ。
「潤…綺麗だ…」
僕の足の間で動く先生が、甘い声を出す。
「先生ぇ…」
腕を伸ばすと、そっと手を取ってくれて。
ちゅっと手のひらにキスをしてくれる。
「ここに展示してある、どの花よりも…お前が綺麗だよ…」
そう言うと裾をずり落とし、手首から肘…二の腕をじっとりと舐めあげる。
「んっ…ぁ…声…でちゃう…」
「出せよ…どうせ誰も居ないんだ…」
「でも…先生…ここ、神域…」
「構やしないよ…どうせ夕方5時を過ぎたら、境内には魑魅魍魎しか居ないんだ…」
「僕たちも…魑魅魍魎の類ですか…?」
「ああ…そうだよ…質の悪い、ね…」
先生はそう言うと、腰をぐいっと僕に突き立てた。
「ああっ…か…ず…」
「呼べよ…俺の名前…」
「あぁ…かずな…あっ…」
「呼べよ…興奮する…」
「うっ…ぃ…ぁ…呼べな…突かないで…」
「気持ちいいだろ…?」
先生の汗が、僕の胸に落ちる。
「和也っ…」
声が、漆黒の杜に広がった。