第36章 チョコフォンデュ
今日はバレンタインデー。
たまたま全員がオフだったから、ニノの家に集まった。
なんてこたない。
今年は全員彼女がいないという不幸に見舞われていた。
互いの傷を舐めようと、なんとなくパーティーしようという話になったのだ。
窓の外からは遠く波の音が聴こえる。
白猫のにゃーは、たくさんいる人にビビってソファの下から出てこない。
「ほんとおまえんちの猫、懐かねえなあ…」
「そのうち出てくるって。ビビってるのなんて今だけだから」
「そんなもんなの?」
「お猫さまはそんなものなの。そのうち、あんたの膝の上で伸びてるよ」
ニノの言うとおり、1時間もするとにゃーは俺の膝の上であられもない姿で眠っていた。
「ほら、言ったとおりでしょ?」
ニノはもやしのひげを取るべく、ボウルを抱えてる。
相葉ちゃんは既にその作業をしている。
潤はさっきからずっとコンロの前で調理してる。
翔ちゃんはなにかをすりこ木ですりつぶしてる。
「智くん、いい加減こっち来てよ」
翔ちゃんに怒られた。
俺はビールの缶を置くと、手を洗ってから翔ちゃんの隣りに立った。
「いつまで経っても手伝わない人にはこれしか残ってないよ」
そう言って差し出されたのは、鶏肉…