第33章 宮城の夜 4日目
目を閉じた二宮は、観念したように相葉の背中に回した腕に力を入れた。
ぎゅっと音がするくらい、相葉を抱きしめた。
「愛してるって言葉じゃ…なにもわからないかもしれないけど…でも…言うね?」
二宮は相葉の頬を両手で包んだ。
「愛してるよ…雅紀…」
相葉は両目に涙を溜めた。
そのきれいな涙は、二宮の顔に注がれた。
「どうしちゃったの?不安になった?」
「ううん…知りたかっただけ…愛ってなにか…」
二宮は静かに相葉の顔に自分の顔を寄せた。
静かにキスをすると、また顔を離した。
じっと相葉の目を見つめる二宮。
その瞳は真っ黒で、子供みたいに透明で。
相葉の中をスキャンしているようだった。
「淋しくないよ?一緒にいるから…雅紀…」
「うん…ありがとう…和…」
そういうと相葉は、二宮の心臓の上に手を置いた。
「ここ、温かい?」
「うん。温かい…」
にっこりと二宮は微笑んだ。
慈愛に満ちた表情だった。
相葉はそっと自分の手を胸に当てた。
二宮は自分の手を、相葉のそれへ重ねた。
「雅紀のここには愛がいっぱい詰まってるね」
かわいらしい笑顔でそう言った。