第31章 宮城の夜 3日目その1
「温かいよ…雅紀…」
「うん…もっと温かくなろ?カズヤ…」
「どうしたらいいの…?」
「もっと俺のカズヤになって…?」
「うん…雅紀…」
「愛してるよ…カズヤ…世界で一番愛してるよ…」
カズヤは目を閉じた。
俺の言葉を身体に貯めこんでいるようだ。
「愛してる…俺のカズヤ…」
まぶたにキスをした。
「愛してるよ。愛してる…」
ぎゅっと抱いた。
「おまえがいないと、生きていけないよ…」
「雅紀…」
また泣きだした。
「たくさん、泣きな…」
悲しい過去は全部、涙で洗い流せ。
そしたら、そこを花畑みたいに明るい世界にしてやる。
愛でいっぱいの明るい世界。
俺がそうしてやる。
「まさきぃ…」
子供みたいに泣いた。
たくさんたくさん、カズヤは泣いた。
泣きつかれて眠るまで。
そのまま俺はカズヤを抱きしめた。
ぎゅっと抱いて、離さなかった。
そのまま、眠りに落ちた。
朝起きたら、カズヤは居なかった。
スマホにメッセージが残ってた。
『東京に帰ります』
もう一通きていたので、開けてみた。
『愛してる。雅紀』
ぎゅっとスマホを握りしめた。
待ってろよ、カズヤ。
コンサート終わったら、すぐ帰るからな。
いい子にして待ってろよ。
愛してるから。
【つづく】