第23章 カズヤⅡ
雅紀が俺の目を覗きこむ。
今朝はキスがしたかった。
ずっと埋めてた性欲が、今日は一気に噴き出していた。
「カズヤ…?」
真っ赤になってうつむく俺を雅紀はじっと見ている。
雅紀の唇が欲しい。
その唇で触れて欲しい。
でも我慢しなければいけない。
その唇は雅紀の愛おしい人のものだから。
うつむくことでやり過ごそうとした。
けど雅紀の手が俺の顎を引き上げた。
「カズヤ…言ってごらん?どうして欲しいか」
澄んだ目で言われた。
欲しい。
雅紀が欲しい。
でも声にならない。
雅紀は溜息をついて立ち上がると俺に背を向けた。
行ってほしくなかった。
「ま……さ…」
声が、出た。
【つづく】