第23章 カズヤⅡ
雅紀の腕の中で、俺は久しぶりに熟睡した。
長く、長く眠ったと思う。
また目が覚めると、リビングのソファに寝かされていた。
そこは雅紀の家だという。
目が覚めるとご飯を用意してくれて。
リビングのソファは簡易ベッドになっていて、俺はそこに寝たきりでいた。
顔色がだいぶ良くなったとはいえ、歩くとまだフラフラした。
雅紀は考えた挙句、リビングでずっと俺を見ていてくれた。
「ごめんね。本当は寝室のほうがぐっすり眠れるんだろうけど…」
どうしても仕事で必要な映像を雅紀は見ていた。
ご飯をのせたプレートを俺の膝に載せた。
「ひとりで食べられる?」
そう聞くから、顔を横に振った。
本当は食べられるんだけど。
甘えたかった。
雅紀はプレートを手に取ると、フォークを持ってひとつひとつ俺の口に運んでくれた。
「はい、あーん」
子供にするみたいに俺にご飯を食べさせてくれた。
実の親にだってこんなことされた記憶はない。
ましてパパなんて絶対こんなことしてくれなかった。
いつも俺が上品にご飯を食べる姿を見たがった。
雅紀に甘えながら、どんどん喉の奥が狭まってくるのがわかった。