第3章 夢に舞い、恋に舞う 2
ピピピ…ピピピ…
「う~ん…」
目覚ましの音。
朝、5時。
僕の一日が始まる。
身支度を整え、洗面所で顔を洗ったらお洗濯開始。
クリーニング屋さんに出す着物のチェックをして、袋に詰める。
それが終わったら、今度はお稽古場の掃除。
ちょっと広い板敷きを一人で掃除する。
天気のいい日は、お座布団を外で天日干しもする。
お稽古場の窓を開け放して、空気を入れ替える。
「ん~…キモチイイ…」
掃除が終わったら、一旦お台所へ行ってご飯をひっくり返す。
その足で、お師匠さんの勉強部屋に行って、神棚にお水を上げる。
上げたら手を合わせる。
「今日も1日、よろしくお願い致します…」
台所に戻って、軽く朝食の下拵をしたら、玄関の掃除に行く。
玄関を左右に開け放ち、門も開く。
竹箒で表を掃いて、門内も掃く。
箒に持ち替えて、玄関を隅々まで掃除する。
終わったら玄関を閉めて、再び台所へ。
朝食を作って、お味噌汁ができたらお師匠を起こしに行く。
「お師匠さん。おはようございます」
ドアの外から声をかける。
「……?」
いつもだったら、すぐに返事がきこえるのに、なにも聞こえない。