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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第9章 あなた









あれから…


どうして過ごしていたのだろう。


俺は智くんの遺骨を持って、あの灯台にきた。


綺麗な夕日を眺めて、日が落ちるまでずっとその場にいた。


日が暮れきって、真っ暗になった海。


そこに灯台からの灯りが落ちている。


「智くん…」


暗い海を、船が滑っていくのが見える。


「俺、ちゃんと生きていくよ…」





智くんは、ちゃんと俺が生きていけるようにいろんなもの、残していってくれた。


指輪…


そして、たくさんの思い出…




最後にびっくりしたのが…


亡くなった時に枕の下に入っていた絵…


パステルで描かれたものだったけど、眠っている俺の顔と夕焼けの絵だった。


夕焼けは、灯台で二人でみたものとそっくりだった。


黒から紫、オレンジのグラデーションがとても綺麗で…


寝顔のほうは…


寝顔なんかあんまり見せたことないから…


きっとあの夜のだろうな…


スケベ…





ふふっと笑いが起こる。


大丈夫。


俺は、生きていけるよ。


あなたとの思い出があるから。


あなたが居てくれたから。




生きていく…




「さ、帰ろうか。智くん」






寒さに首をすくめながら、車に乗り込んだ。






”翔ちゃん”






どこからか、声が聞こえた気がした。






【終わり】
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