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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第23章 Sad Monster【ドリフターズ】


俺がを貪り尽くす音と、が耐えきれず漏れ出す嬌声が謐かな森の中に響き続けて……

遂には限界を迎える。


「土っ……方…殿ぉ…」

「ん…?
 達っちまうか?」

「もう……もうッッ……んぅ…」

「良いぜ。
 ほら……奥を突かれて達っちまえ。」

叱られた子供みてえに愚図る可愛い顔に口付けを散らし、一物の先端で最奥をゴリゴリと押し込んでやれば

「いッ……く…」

の中が驚く程にキュウキュウと収縮し始めた途端、全身を強張らせて見事な迄に果てやがった。



ぐったりと弛緩した身体を抱え、そっと仰向けに横たえてやる。

僅かに繋いだ意識の中で、譫言の様に何度も俺の名を呼ぶこの女が堪らなく愛おしい。

の中から抜き出した一物は未だ反り返ったままだったが、そんな事はもうどうでも良かった。

自分の悦楽よりも、この女が俺の傍らに居てくれるという事実が何よりも幸福だった。

俺はもう《独り》では無いのだと、《という存在》が教えてくれたのだから。


人の心持ちとは不思議なものだ。

あれ程に荒んでいた心が、今は無風の水面の如く凪いでいる。

既に意識を手放し、穏やかな寝息を立てているを大切に抱え

「お前ぇを抱いていても、
 温められているのはいつだって、俺の方かもしれねえな。」

俺は笑って、そう一人言ちた。
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