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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第23章 Sad Monster【ドリフターズ】


「来るな、。
 お前は其奴らと行け。」

「でも……土方殿ッ…」

「聞いたのだろう、俺と島津の因縁を。
 では俺の傍に居続ければ、
 お前は自分がどうされるのか想像も付かんのか?
 俺は……お前を、犯すぞ。」


の表情が悲痛に歪む。

そう、そうだ……。

もっと俺を蔑め。


「お前を全裸に剥いて、穴という穴を穿ってやろうか?
 お前の四肢を圧し折り、
 俺の淫欲を満たす為だけの道具にしてやろうか?
 お前の中に何度も何度も俺の子種を注ぎ込み
 島津の血を穢してやろうか?
 それともッ……」


「あー……
 もうその辺で勘弁してやれ。」

宛ら暴走を始めた暴れ馬の様な俺を、第六天魔王が穏やかにたった一声で窘めた。

情けない程に呼吸を荒げたままを見遣れば、その大きな瞳からは涙が止め処無く溢れ落ちている。

「はああ……
 厄介よのお……武士というもんは。
 もっと素直になりゃ良かろうに。
 ま、俺も他人の事を言えた義理でもにゃあがな。」

それから第六天魔王は、那須与一の胸に顔を埋め肩を震わせるの頭を優しく撫でながら言った。

「おーおー……
 苛められてしもうたか?
 可哀想にのう。
 泣かんでもええぞ。
 ささ、このジジイ達と共に行こうな。」

そして第六天魔王と那須与一は泣き続けるの身体を支えて、俺に背を向け歩き出す。

だが島津は未だ俺の顔をじっと見据えていた。
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