第20章 グレイ scene2
晩ごはんを食べて、お風呂に入って、することも無くなったからリビングの暖炉の前でずっと薪をくべていた。
やったことがなかったから、面白くてずっと一人で遊んでいた。
「智くん、よく続くね…」
翔くんが呆れた声を出した。
急に窓の外を風の音が通って行く。
「あれ…今日なんか寒いね…」
翔ちゃんが窓辺に立って外を見ている。
「なんか風が出てきた…」
ガタガタと窓枠を鳴らす音が、強くなっていく。
「山の天気は変わりやすいんだね…」
俺も翔くんの隣に立った。
「あ…雪…?」
雨に混じって白いものが降っている。
「凄いね…寒いと思った…」
「もう4月なのに雪が降るんだ…」
二人でじっと外を眺めていたら、突然視界一杯が明るくなった。
「わっ…」
同時にものすごい音が辺り一帯に響いた。
思わず目を閉じて翔くんにしがみついた。
ごおおっという音が残って、音が引いた。
目を開けたら、部屋の電気が消えていた。
「え…停電?」
「そうだね…雷が落ちたみたいだ…」
そっと翔くんが俺の身体に腕を回した。
「怖かったの?智くん…」
俺は翔くんの白いセータをぎゅっと掴んでいた。
「あ…」
恥ずかしくなって身体を離そうとしたけど、翔くんの腕に引き寄せられた。
「え…?翔、くん…?」
「…そのまま…」
ぎゅっと抱きしめられて、翔くんの温かい息が、髪に埋められるのを感じた。