第20章 グレイ scene2
身体を拭いてもらって、パジャマを着せてもらったら、もう眠気が襲ってきた。
「もう寝ちゃいな…」
そう言ってまぶたに手を載せられて、俺は眠りに落ちていった。
次の日の朝。
目を開けると、遮光カーテンの隙間から明るい光が漏れていた。
結構、陽が高いのかな…
そう思いながら隣を見たら、智くんが居なかった。
ベッドから下りてリビングに行くと、キッチンから音が聞こえてきた。
そっと覗くと、智くんが料理をしていた。
「智くん…」
「あ、どう?」
そう言って智くんはおでこをコツンとくっつけてきた。
「あ、熱はだいぶ下がったね」
そう言ってリビングのソファに俺を座らせた。
智くんがいつも着てる綿入れを着せられて、膝にはブランケットを掛けられた。
体温計を脇に挟まれて、じーっと顔を見られた。
「そ、そんな見ないでよ…」
「風邪ひいてても、翔くんはかっこいいねえ…」
「ばっ…ばか…何言ってんだよ…」
ピピっと音がして、智くんが体温計を持っていく。
「7度かぁ…あとちょっとだね」
そう言って俺をソファに横にならせると、キッチンへ戻っていった。
戻ってくるとトレイに小さな土鍋を載せていて、リビングのテーブルに置いた。
「おかゆ、食べよ?」
そう言って俺の身体を起こしてくれた。
ふんわりと、智くんのいい匂いがした。