第14章 檸檬
カズヤの許可を取って、内藤のことを調査会社へ依頼した。
程なく、情報が上がってきた。
今は新宿の実家にも帰れず、野宿生活をしているらしい。
あれから度重なる薬物摂取により、実家からも見放されたのだ。
当然、定職にもついていない。
居場所は、定まっていなかった。
「これじゃあお話に行けないな…」
書類を見ながら、溜息をついた。
「とりあえずはカズヤの身辺固めとくか…」
そうひとりごちていると、翔さんが立ちあがった。
「ちょっと出かけてくる」
「え…?うん…」
コートを羽織って、部屋を出て行った。
夜になって相葉さんがカズヤを連れて帰ってきた。
「ただいまー」
「おかえり。お風呂沸いてるよ」
「お、さんきゅう」
俺を引き寄せると相葉さんは髪にちゅっとキスをした。
「カズヤ、お前先に入れよ」
「え?いいよ…俺、勉強するから後で…」
「いいから…ほら、いっちまえ」
「なんだよう…」
ぶつぶつ言いながらも荷物を置いて、リビングを出ていった。
「なあに?どうしたのよ…」
「内藤のこと、なんかわかった?」
「ああ…わかったよ。住所不定無職だって」
「やっぱりね…」
がくりと相葉さんはうなだれた。