第14章 檸檬
「どうする?翔さん」
「ん…こっちのほうは、プロに頼むしかないかもな…」
「そうだね…」
帰り際、ママから渡された袋。
カズヤに渡してくれって。
ただ、カズヤがまた新宿に戻ってきてはいけないから、俺たちの判断で捨ててもらってもいい、と。
ぎゅっと手に握った。
「…それは、母さんに任せるから」
「わかった…お父さん…」
また、ママさんの顔が浮かんだ。
”ゲイにはゲイの…”
「カズヤ…入るね?」
あれから数日が経った。
カズヤは少しだけ大学を休んだ。
今日も勉強部屋に居る。
「ん。いいよ」
返事を待ってドアを開けると、勉強していた。
「お、偉いな」
「んふ…休んでるからね…」
微笑むと、また本に目を落とした。
「カズヤ…あのね。この前新宿に行ってきた…」
「え…?」
「お前のママさんに会ってきたんだ」
「ママに…?」
「うん…元気だったよ」
「なんで?にーのが知ってるの?」
「ん?そこはね、勘ってやつ。お前、初めて翔さんと相葉さんとあった時、あそこから出てきただろ?」
「あ…」
「少しでもお前の力になりたいと思って、翔さんと一緒に行ったんだ」