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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第14章 檸檬


「ニノ…おいで」


座ったまま、翔さんが俺を呼ぶ。


素直に歩み寄ると、ぐいっと引っ張られた。


ぎゅうっと抱きしめられると、翔さんが震えた気がした。


「翔さん…?」


「ごめん…このまま…」


そのまま暫く、翔さんは俺を抱きしめていた。


ふと顔を上げると、俺をじっと見上げた。


「ありがとう…ニノ。よく気づいたね…」


「うん…確信はなかったんだけどね…」


「ほんとに…ありがとう…」


また俺の胸に顔を埋めた。


…翔さんもギリギリだったんだ…


本当はカズヤのところに駈け出して行きたいんだろう…


でもじっと踏みとどまっている。


これからのこと、考えなきゃいけないから。


俺たちで、カズヤのこと救うために。


「ニノ…」


「うん?」


「行こう」


翔さんは俺の手を取って玄関に向かった。


翔さんの車に乗り込むと、新宿に向かって走りだした。


「翔さん、あそこに行くの?」


「うん。ヒントあるかもしれない」


「わかった。俺から話すから」


「いいの?ニノ」


「いいよ。前もお話してるからね…」


「よろしく」


ハンドルを握る手に、力が入っていた。
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