第14章 檸檬
「三年後!?」
「うん。そうだよお」
いつもの朝。
今日は翔さんに怒られていないカズヤは、きちんとダイニングテーブルについていた。
トーストを齧りながら、留学するのは3年後だと言ってきた。
「だって、お前あの言い方だったら、すぐにでも行く感じだったじゃん!」
「そんなわけないじゃん!ドクターになってから行くんだよ!」
「しっ…知るか!俺は高卒だっ!」
「あ、ハーバード行くから」
「は…はーばーど?」
そんなの俺だって知ってる…
世界一の大学じゃねえか…
「だって、やっぱハーバードが天文学では一番だからね」
「お前…学力大丈夫なのかよ…」
「だからね…これからの3年間は、今以上に頑張らないといけないの」
「え…だってお前…」
今でも、時々徹夜で勉強してることがある。
休みの日だって、大学に通って色々してるみたいだし…
「大丈夫だよ…にーの…」
カズヤは微笑むと、コーヒーを啜った。
「俺、できそうな気がする」
「カズヤ…」
「にーのが…翔が…雅紀が…ここで待っててくれるから…」
照れて下を向いてしまった。