第12章 退紅(あらそめ)scene2
「そう…?」
「でも、最近よく寝てるから嬉しい」
「え?」
「俺のせいかと思ってたから…」
「そんな訳ないよ…」
自宅のソファで座る智くんを抱き寄せる。
「智くんが居ないと…俺…」
「翔くん…」
ぎゅっと智くんが俺にしがみつく。
「俺もそうだよ…」
智くんのぬくもりが、俺を安心させた。
「ずっと一緒にいようね…智くん」
「うん…翔くん…」
くすぐったそうに微笑むと、俺にキスをしてくれた。
本当に幸せだった。
落ち着いてからは、アイツのニュースをみかけることはなかった。
それは俺の心を安穏とさせた。
そんな矢先、事務所から呼び出しがかかった。
俺ひとりだけで来いとのお達しに、胸が騒いだ。
急いで事務所に向かうと、会議室に連れていかれた。
ごくり、と唾を飲み込んだ。
「櫻井。座りなさい」
女性幹部から声を掛けられて、入り口に一番近い席に腰掛けた。
「実はね…これから大きなスキャンダルが出るから」
「え?」
「そうね…あなた達のグループから4人…後はTOKIO…」
「え…ちょっと待ってください…なんでそんな話…」