第5章 レイヴンscene2
病院に着いた。
部屋に駆け込むと、潤がベッドで眠ってた。
青い顔をしてる。
「潤…」
頬を撫でると、少し痩せたのがわかった。
あんなに血色の良かった唇は、紫色で。
漆黒がいいと思った髪の毛は、パサパサの茶色になってて。
「潤…ごめん…」
薄っすらと潤が目を開けて、俺を見た。
「あ…雅紀…」
起きようとするから、押し留めた。
「いいから…起きないで…」
「雅紀…早くっ…」
「え?」
「早くっ…翔くんっ…」
そのまま潤は泣きだした。
「潤…どうしたの?」
「翔くんを、迎えに行ってあげてぇ…」
「え…?」
泣いて泣いて…話にならない。
一切事情がわからなくて、ひたすら潤の背中を擦ってた。
「うっ…ひっ…早く…行ってあげて…」
「なんで…?俺、翔に捨てられたんだよ…?」
「ちがうっ…翔くんは、雅紀のこと…雅紀しか、愛してないっ…」
「潤…」
「俺に雅紀を帰そうとした…俺に殴られに来たんだよ…」
「潤…落ち着いて…」
「早くしないと、ニノに抱かれる…!止めて…止めてよ…雅紀っ…」
ニノに…抱かれる…?
「翔くん、ニノと付き合うっていってた…早くっ…雅紀っ…!」