第5章 レイヴンscene2
「ニノ…お前、俺のこと好きなんだろ?」
「なっ…何言って…」
「知ってるんだよ?用もないのに、うちの前にたまに来てるだろ?」
「なんで知ってる…」
「なんでって…わかるよ…だって、俺、お前のことすきになっちゃったんだもん」
「え…?」
「俺たち、付きあおうよ」
「翔さん…」
翔くんは、ニノの顔を引き寄せると、俺の目の前で、キスをした。
それはだんだんと深いキスになっていって…
翔くんの顔も、ニノの顔も赤く染まってきて…
耐えられなかった
俺は点滴を引き抜いて、立ちあがった。
「翔っ…!」
胸ぐらをつかんで、殴り倒した。
「出てけよっ…!出てけっ!」
翔くんは俺を見上げて、一筋、涙を零した。
「え…?」
さっと涙を拭くと、翔くんは立ちあがった。
「そういうことだから。行くぞ、ニノ」
ニノの手を引いて、翔くんは病室から出て行った。
俺はそのまま床に崩れ落ちた。
「ま、さき…雅紀っ…」
荷物を探して、スマホを取り出した。
雅紀っ…
呼び出し音がなって、すぐに機械の声が喋り出す。
「雅紀っ…雅紀…出てよぉっ…お願いっ…」