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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第5章 レイヴンscene2


”雅紀…早く帰ってきて…”





潤の言葉。


あんなに酷い別れた方したのに、まだあいつ…


俺のこと待ってる。


この前の収録の時、ふたりきりになった楽屋で言われた。


「雅紀…」


呼ばれたけど、背を向けた。


潤の傷ついた顔が、容易に想像できた。


でも、振り返ることはできなかった。


「雅紀、そのままでいいから聞いて…」


息を吸い込む音が聞こえた。


「俺、待ってるから…雅紀…早く帰ってきて…」


時が止まったように、部屋に静寂が訪れた。


動けなかった。


そっと潤が後ろから俺を抱きしめた。


「待ってる…」




気がついたら、一人で居た。


誰もいない楽屋で、俺の心は乱れていた。


翔を選んだのは俺だ。


一緒に居るって決めたのは俺だ。


勝手なのはわかってる。


だから、潤には嫌われようと思った。


精一杯、嫌われるのが最後にできることだと思った。


でも…


潤はまだ、俺のこと待ってる…


どうすればいい…?


どうしたら…




わからない。


脳裏に、潤と過ごした2年が鮮やかに甦る。


まだ思い出になってなってなかった。


潤との生活は、まだ俺にとってのリアルだった。

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