第5章 レイヴンscene2
俺のマンションの駐車場に着くと、雅紀はさっさと車を降りた。
車の前で立ち止まって、俺を待つ。
溜息をついて降りると、車の鍵を閉めて、さっさとエレベーターホールまで歩いていく。
部屋に入るまで、何も言えなかった。
入ってしまうと、雅紀は玄関で俺を押し倒した。
「あっ…」
その激しさに、身を任せてしまう。
愛おしいぬくもりが、俺を包んだから。
「あ…あ…雅紀…」
「翔…好きだよ…」
「ん…あ…だめ…」
「なんで?こんなに俺のこと愛してくれてるのに…」
「だめ…だめ…」
「聞かないよ…翔。俺はもう、翔だけのものなんだから」
目の前が真っ白になった。
「え…?」
「約束したじゃん…」
そういうと、雅紀は俺のズボンを脱がせた。
冷たい床の感触に、思わず震える。
鳥肌が出るのがわかった。
その肌を雅紀の熱い手が撫でていく。
愛おしそうに、微笑みながら。
「だって…雅紀…」
俺の口に、人差し指を当てた。
「もう…言わないの…」
悲しく笑った。
そのまま俺は、雅紀に溺れた。
何も、考えたくなかった。
雅紀の事以外。