第5章 レイヴンscene2
「連絡が…なかったんだ…今日だって一緒にくるはずだったのに…」
「潤…」
「マネージャーには連絡入れてるのに…俺んとこにはこなかった…」
「そのくらいで…」
「でも、今までは必ず連絡くれてたんだよ…?」
翔くんから身体を離した。
「もう、ダメなのかもね…」
そう言って、服の袖で顔を拭ったら翔くんに止められた。
「これから収録なんだから、擦るな」
少し怖い顔で言うと、部屋にあったティッシュで優しく顔を拭いてくれた。
「…そんなに気にするな…たまたま連絡できなかっただけかもしれないだろ…?」
落ち着いたトーンで言われたら、少し安心した。
背中をぽんと叩かれた。
「しっかりしろ。これから仕事だ」
そういうと、怖い顔から笑顔になた。
「…ありがと…翔くん…」
昔から、こうやっていつも俺が落ち込んでると…
さりげなく後ろから、背中押してくれるんだ。
いつも、いつも…
ありがとう。翔くん…
「さ、行くぞ」
ドアに手をかけたかと思ったら、急に振り返った。
なんだろって思ってたら、いきなり抱きしめられた。
「翔…くん…?」
ぎゅっと力が入って、息ができなかった。