第1章 憂鬱、混乱、そして出逢い
自分ではちゃんと着ていたつもりなのだったのに
やはり正しい着方があるのか、見えはしていなかったが
かなり危ないところまで襟元がはだけていた。
「すすすすすすす、すいませんっっ!」
土方「馬鹿野郎、俺だって一応男だぞ、この屯所もそうだ。少しくらい用心しやがれ…。」
「ご、ごめんなさいっ!」
とりあえず謝るしかなかった。
部屋まで送ると言ってくれたけど
その間はもう恥ずかしくて何も話せなかった。
土方さんからも声を掛けてくることは無くて
ずっと沈黙のままで、さっきの出来事が
部屋に着くまで永遠脳裏からきえなかった。