第44章 通しリハ

櫻井視点

Ｍ『映像入ります　メンバー着替えです』



「次は　Monster　だね」
ジャケットのボタンを外してながら側にいた雅紀に声をかける。


Ａ「そうだね」
　汗だくの雅紀が笑顔で返事をしてくれた。



　智くんが、何も言わずステージからはけていく。
　その背中をニノが追っかけて行く。




Ａ「大丈夫？」
　雅紀の心配そうな顔が近づいて来た。


「ん…　大丈夫　だよ？　ってなにが？」


Ａ「ふふ　翔ちゃんの顔に戻った🎵　さぁ　着替えよぉお！！」
　とびっきりの笑顔の雅紀が俺の背中を押し始める。


「押すなよ　歩きにくい！！」


Ａ「いいから　いいから　ほら　前見て！」




吉桜「お疲れ様です！」
　ステージ下で吉桜が頭を下げている。



「ああ…あ！何か温かい飲む物ちょうだい」


吉桜「わかりました！　相葉さんは？」


Ａ「俺？　俺にもくれるなら　同じ物でいいよ」
　笑顔で話す雅紀。


吉桜「すぐ　お持ちします！！」
　バタバタ走って行く吉桜。




自分のブースで　今着ている衣装を脱ぎ、用意している衣装に着替える。


（本番ではここは事前映像の時間だから、急いで着替えなくていい…

　といっても　パッパっと着替えてしまう　俺がいる…）


吉桜「どうぞ…」
　背後から声が聞こえる。


「ん」
差し出された湯呑を受け取る。


（蜂蜜レモン？　ホットレモンかぁ）



程よい温度と甘さが喉と気持ちを落ち着かせてくれる。




ｽﾀｯﾌ「メンバーの皆さん集まってください」



帽子とヘットセットを装備して振り向く。



　吉桜がキラキラした目で俺を見ている。


（ふふ　頑張るよ）




ｽﾀｯﾌ「今　メインステージではファイヤーダンスのリハーサルをしていますので…

　ジャンプアップは今日はしませんので、合図があるまで台の上でお待ちください」




吉桜「翔様を待たせるなんて…」


「ん…　俺らは待つだけだよ
　準備ができたら、松潤がちゃんと呼んでくれる」




Ｍﾓﾆ「おまたせ！！メンバー台の所でスタンバって！！」
　イヤモニに潤の声。



「ほらな！」
イヤモニをトントンと指で触る。


　吉桜が頭をさげる。


「んじゃ　行きましょっか」