第14章 Coo Coo
ベッドの上で、和也が魂の抜けたような顔をして座ってた。
「和也、寝れなくていいから。横になろ?」
素直に和也は布団を掛けて横になった。
「しょう…」
俺も横に滑りこむと、和也を抱きしめた。
和也のてんかんの発作。
カイロから帰って、一回も起きてない。
治ったんだろうか…
それもよくわからない。
不安に駆られていると、和也がぎゅうっと抱きついてきた。
シクシクと泣きだして、俺のパジャマを濡らした。
「和也…」
和也にとって、唯一の友達と呼べる子だったのかもしれない。
それとも、あの頃を思い出させる子か…
施設の下の子たちを面倒みていたころのように思っていたんじゃないだろうか。
先生がいて、自分の生まれ育ったところで、皆に見守られながら幸せに暮らしていたあの頃。
「和也…」
髪をなでて、いつまでもいつまでも流れる涙を受け止めた。
和也が泣きつかれて眠った。
寝付けない俺は、キッチンに行って酒を煽った。
冷蔵庫を開けたら、プリンが入っていた。
プリンには名前が書かれていた。
”ゆうり”
きたない字…
そう、これを書いたのは今朝だった…
なんで…?
なんで?
なんでなんだ
プリンを握りしめていると、涙が零れた。
床に落ちる雫を拭いもしないで、俺は侑李のプリンを食べた。