第14章 Coo Coo
ぼきっという鈍い音がする。
肋骨の折れる音だろう。
侑李の細い体に医師が跨って、必死に心臓マッサージをしていた。
「雅紀っ…」
ドアの前で動けなくなってる雅紀を病室にひっぱりこむ。
その風景をみた雅紀は真っ青になって、へたりこんだ。
「雅紀っ…」
潤と智が雅紀を支えた。
なんとか立ち上がらせると、医師たちの邪魔にならないところに雅紀を引きずっていく。
俺は和也を抱きとめながら、侑李を見守った。
「ゆーりくん…」
和也の目から涙がこぼれ落ちた瞬間、医師が起き上がった。
ベッドから降りると、侑李の脈を取った。
瞳孔を確認すると、ライトを当てた。
腕時計をみて、時間を確認した。
「午前0時10分。ご臨終です」
俺達に向かって、そう告げた。
雅紀が倒れた。
和也が駆け出そうとした。
俺たちは、誰一人それを認められなかった。
だって、今朝まで元気に一緒にはしゃいでいたのに。
笑っていたのに。
雅紀に怒られて泣いていたのに。
「先生っ…!どうしてっ…」
「心臓が、だいぶ弱っていたようです…詳しいことは…」
力なくうなだれる医師に、それ以上なにも言えなかった。