第14章 Coo Coo
和也の手を引いて、展望台のまわりをぐるっと回って。
案外、観光客がたくさんいたから、早めに引き上げた。
年齢が上のかたばっかりだったから、バレる心配はないんだろうけどね。
潤の車に乗り込んで、今度こそ温泉に向かう。
後ろから雅紀の声が聞こえてきた。
「侑李?ちょっと…?」
「どうした?」
「いや…なんか様子がおかしいんだ…」
見ると、汗をかいて下を向いてる。
「ちょっと…熱あるんじゃないか?」
「侑李…お熱計るからね?」
カバンから体温計を出すと、耳に入れた。
ぴっと音がして雅紀が見ると、真っ青になった。
「潤!どっか病院!38度ある!」
そこからどうやって病院までたどり着いたかわからない。
侑李は車の中で吐いて。
意識を失った。
雅紀が取り乱すことなく、病院でしっかりと受け答えしているのを、俺たちはみているしかなかった。
和也がぎゅっと俺に抱きついてくる。
夜中になって、ようやく侑李の容体が安定してきた。
雅紀はその病院に泊まることになった。
俺たちは一旦別荘に帰って、雅紀に荷物を届けることにした。
「雅紀、なんかあったら電話しろよ。すぐ戻る」
「ああ…頼むな」
しっかりとした目で、俺を見つめ返したから、安心した。